リンク 英語
   
  ホーム   キューピーについて   キューピー グッズ紹介   キューピー ショップ 展示   キューピー おしらせ   キューピークラブ  
ローズオニール物語
 
 
Web連載 ローズオニール物語 第3話
「美術の道へ2」
絵を描く喜び
 

少女ローズにとって、絵を描くことはなにものにもかえがたい最大の楽しみでした。
誰に教えられこともなく、自然にまるで息をするのと同じように自然に…、しばしば前もってデッサンすることもなく、はつらつと感情にまかせて描きました。
女優にさせようとしていた両親に秘密で描いた絵は、戸棚にびっしりなおしてありました。その中には、後年ローズがキューピーのイメージをつくりあげた時に大きなインスピレーションとなった幼い弟を描いた何枚ものデッサンがあったにちがいありません。
学校、女優になるレッスン、劇場への出演以外の残りの時間は、ローズの至福の時間でした。
書籍を販売していた父の部屋にある大量の、そしてあらゆる分野の本を読みつくし、模写し、白い紙だけでなく写真の裏や壁にもびっしり絵を描きました。
ローズが絵を描くことさえできれば、劇場の仕事を承諾することを知っている父は、家のあちこちによく削ったエンピツと紙をおいておきローズを喜ばせました。
ローズのインスピレーションはいつも突然に起こり、すぐにそれを絵にしようとすごい形相でエンピツを削りだす様子を見てはいれなかったからでした。

THE GREAT DIVIDE 1893年12月号より
THE GREAT DIVIDE  1893年12月号より
 

オマハヘラルドでの金賞受賞によって我が娘の並々ならぬ美術の才能を確信した父は、彼女のイラストを知人や出版社に紹介しはじめました。
ローズの年齢に似合わない芸術の力を認めたオマハヘラルド社やオマハエクセルサーは、2~3年契約でローズの詩やイラストを印刷することになりました。
ローズ19歳の時にはコロラド州デンバーにあるグレイドディバイドという月間雑誌の連載イラスト、アラビアンナイトシリーズを引き受けています。
インクとペンで描かれたイラストは、19歳の少女と思えない表現力で、アラビアンナイトの幻想的なイメージを見事に描いています。
そして、そこにわたしたちはRose 0'Neillのサインを発見することかできます。
さらに、小説の才能もあったローズは、修道女と修道院の小説〔CALESTA〕を書き、そのイラストとして63枚の絵を描きました。

 
ローズオニールのサイン

ローズオニールのサイン
物語のイラストに合わせた多様なデザインの一例

 
THE GREAT DIVIDE1893年9月号
THE GREAT DIVIDE
1893年9月号(1894年8月号まで連載)
  第4話へ>>
ローズオニール物語メニュータイトル
1.ローズオニール誕生へ
2.美術の道へ1へ
3.美術の道へ2へ
4.ニューヨークへ
5.ボニーブルックへ
6.結婚と離婚1へ
7.結婚と離婚2へ
8.結婚と離婚3へ
9.キューピーの丹治洋1へ
10.キューピーの誕生2へ
11.キューピーの誕生3へ
12.キューピークレイズへ
13.キューピーに託したものへ
14.第一次世界大戦へ
15.ワシントンスクエアーへ
16.モンスターへ
17.カラバス城へ
18.繁栄と不況の時代へ
キューピーヴィレ誕生へ
20.カドルキューピー誕生へ
21.世界大恐慌へ
22.母との別れへ
23.ホーホーの誕生へ
24.新しい喜びへ
25.安らかな眠りへ